みんなの住まい

いざという時の備え、できていますか? マンション暮らしの災害対策

近年、地震や洪水などの災害が日本中で発生しており、どの地域にお住まいの人でも大きな被害を受けることが他人事ではなくなってきています。そんなご時世だからこそ重要になるのが「災害対策」。

「防災の日(9月1日)」も近づいてきた今、災害対策について学んでおきましょう。いざという時の対処法を学び、実行しているだけで被害を最小限に抑えることができます。防災へのファーストステップにしてみてください。

女性だけでなく幅広い世代の人にオススメの“災害対策ガイドブック”

従来の防災ガイドラインというと、お役所が作成した固い文章が並んだ読みにくいものという印象でした。それを覆したのが、2016年に東京都民に配布された『東京防災』。その親しみやすいデザインなどから、ネットなどでも話題になりました。

その東京都が第二弾として『東京くらし防災』というガイドブックを2018年3月から公開・配布しています。東京都によると「女性の防災への参画を促すとともに、都民の一層きめ細やかな災害への備えを促進すること」を目的としているといいますが、親しみやすいイラストやキャラクターで解説されている紙面は男女問わず幅広い世代の人が読みやすいものになっています。

たしかに女性を意識しているので女性視点での対策(生理用品の備えやおしゃれ着の工夫、授乳など乳幼児の育児対策など)も含まれますが、その他は性別に関係なく生活のシーンごとに暮らしの中でできる防災対策を紹介しています。

「東京くらし防災」は東京都防災ホームページから全内容をPDFで閲覧可能。いざという時に備えて、配布されている冊子版を入手しておくのもいいでしょう

特徴的なのが、日々の生活に取り入れやすい防災方法が盛りだくさんな点。「すぐできる」「暮らしに合わせて」「計画的に」など、各テーマを備え方ごとに整理してわかりやすく掲載されているのです。

第1章では「はじめよう、たすかる暮らし方」と題して、普段の生活において注意することでできる防災の取り組み方を紹介。例えば「出かけるときの防災」として通勤・通学路でのチェックポイントはもちろん、「肌の露出が少ない服装」「歩きやすい靴」「両手がふさがらないバッグ」など、実用的なアイデアを教えてくれています。

また、「片付けでできる防災」として、食器の重ね方を工夫して「下から中・小・大の順に重ねる」「棚には重いものを下、軽いものを上にしまう」など、実践しやすい具体的な工夫に納得させられます。

第2章の「覚えておこう、発災時の基礎知識」では、自宅やオフィスでの身の守り方、発災直後の動き方や避難の仕方、家族との連絡の取り方などをイラストを用いながらわかりやすく解説。

第3章の「想定しよう、被災後の暮らし方」では、多くの人が迷うかもしれない「自宅ですごす(在宅避難)か、避難所に避難するか」のチェックポイントや、ポリ袋を使った節水料理など避難時の生活にとても役立つ内容が紹介されています。「蒸しパンを作る」など具体的なレシピまで。

とても親しみやすい内容なので、一度は目を通してみてはいかがでしょうか。

マンション住まいの人の災害対策は?

性別ごとの視点の違いもさることながら、住まいによっても視点が違ってくることがあります。特に都市部を中心に居住者が多いマンションでは、知っておくべき防災設備があります。万が一に備え、どのような設備が設置されているのか事前に確認しておきましょう。みんなの住まいではこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

なお、災害時にはマンションが安全な居住エリアとして活躍するケースも多いので、「在宅避難」という選択肢もあります。そのためにも、自分が住むマンションにはどういう設備が備えられているのか、また自宅での避難備品の準備などを、防災の日を機会に確認しておくとよいでしょう。

災害時に役立つイチオシ情報をピックアップ!

数ある災害対策をすべて覚えて実行することは少し難しいですよね。そこで万が一の際に役立つ情報をセレクトしてご紹介します。

その1:普段から持ち歩ける、災害対策グッズ

小さくコンパクトに持ち運べる物は常時持ち歩くことが賢明です。災害時に役立つだけでなく、事故などに巻き込まれてしまった際にも活用できます。

・衛生用品(ばんそうこう、マスク、常備薬など)
・着替え用の下着類
・使い捨てカイロや冷却シート
・ウェットティッシュ

また、いくつもの機能を搭載したスマートフォンがあれば日常生活では事足りますが、バッテリーに限りがあります。災害時には電源を確保できるとは限りません。モバイルバッテリーなど、いざという時の電池切れへの備えもしておきましょう。

その2:非常時の集合場所を決めておけば、不安や心配が軽減される

災害はいつ発生するかわかりません。職場や学校、自宅など、家族がバラバラの際に被災することもあるでしょう。万が一にも通信手段が絶たれた場合を想定して集合場所を決めておくことが大切です。情報や支援の集まりやすさから、自宅以外の集合場所として学校や公民館といった公共施設で待ち合わせをするのも一案だと思います。

そこで重要なのが、具体的に待ち合わせ事項を設定すること。「○○公民館の北待合室で、午前9時から午後5時の間待機している」などと詳細に決めておくと、会える可能性が高くなります。

また、通信手段が使えることもあるので、普段から携帯電話会社などが提供している災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板、災害に強いとされているSNSなど複数の手段について使い方を家族で再確認しておくようにしましょう。

その3:安全な移動に不可欠な避難経路を覚えておこう

災害発生時には公共交通機関が止まってしまう可能性があります。そこで、歩いて自宅や避難場所まで帰ることを想定して、自分だけの避難経路をあらかじめ確認しておきましょう。事前に歩く道筋や移動時間がわかれば、無駄な体力を消耗することなく冷静に移動することができます。

普段歩く機会が少ない人は、自分がどれくらい歩けるのかをこの機会にウォーキング運動を通じて把握しておくのも災害対策の一環になります。

防災とともにコミュニティでの助け合いを意識しよう

災害は誰にとっても初めての体験であることが多く、落ち着いて対処することが難しいものです。だからこそ求められるのは「共助」という考え方。周囲の人々と協力して行なう救出活動や子ども・高齢者の避難誘導など、居住エリア・地域コミュニティ単位で相互に助け合う精神こそ、長期化することもある災害後の生活には不可欠となります。ぜひ、事前の災害対策と併せて、日頃から周囲の人々とのコミュニケーションを意識しておきましょう。

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