みんなの住まい

プロに聞く! “夏の暑い夜も快眠できるコツ”

厳しい暑さが続く夏、夜も気温が高くてなかなか寝つけない……と、悩んでいるという人も多いのでは? でも、その暑さを乗り切るために、夏こそ睡眠をしっかりとりたいものです。そこで今回は、快眠を得るためのベッドルームの作り方&快眠テクニックをご紹介します。

TOP画像/パークホームズ流山セントラルパーク

お話を伺った人 鶴田名緒子さん

睡眠健康指導士上級、睡眠改善シニアインストラクター。
睡眠から豊かなライフスタイルをプロデュースする「+Sleep(プラススリープ)」代表。講演会などの講師として行政機関、教育機関、企業等でも活躍。乳幼児や子ども、ビジネスマン、女性、シニアなどライフステージに応じた「快眠セルフケア」を伝える活動を多数行うほか、個別に睡眠健康相談にも応じている。



就寝1時間前に調整。真夏の夜のエアコンとの正しい付き合い方

夏の暑い夜に寝つきが悪くなってしまったり、夜中に目覚めてしまったりするのはなぜなのでしょうか?
「それは、夏の夜の暑さが夜から朝にかけての適切な体温調節を妨げてしまっているからです。人間の身体は、自律神経の影響で朝から夕方にかけて深部体温が高くなり、就寝頃からぐっと下がっていき明け方に一番低くなります。そして目覚めに向かってだんだん高くなるというリズムを持っています。身体は、このリズムによって日中の活動モードと、夜のおやすみモードとの切り替えを行っているのです。高い気温が続く夏の夜は、体温が下がりにくくなるため結果的に寝つきが悪くなってしまいます。そのため夏の就寝時は我慢をせず、エアコンを使用して体温調節に役立てるべきです」(鶴田さん、以下同)

でも、一晩中エアコンをつけっぱなしにした翌日は、なんだか身体がだるい……なんてことも。それは、誤ったエアコンの使い方で身体に負担を掛けてしまっているから。ただ単純に、室温を下げれば快眠できるというわけではないようです。では、適切なエアコンの使用法とはどのようなものなのでしょうか。

「就寝の1時間前からベッドルームの室温を27℃~28℃程度に保っておくと、身体の熱が外に放出されやすくなり、スムーズに眠りに入れます。一方、明け方までクーラーをつけっぱなしにしてしまうと、今度は朝に向かって上がっていくべき体温が上がりません。体温が低く、身体がおやすみモードのままで朝を迎えてしまうと、寝起きにだるさを感じてしまう原因になります。入眠時はタイマー機能を使用して、3時間を目安にエアコンが切れるように設定してください」(同)

エアコンの機種によっては、朝方になると自動的に設定温度を上げてくれる「快眠モード」が備わっているエアコンもあるので、活用したいところです。

エアコンに頼らない派のキーワードは「頭寒足熱」

パークホームズ品川大井(B Type)

熱帯夜には大活躍するエアコンですが、そこまで暑くない日は、できるだけエアコンには頼りたくない……という方も多いはず。エアコンなしでも快適に眠るための工夫はあるのでしょうか?

「自律神経を整え、良質な眠りを誘導するには、“頭寒足熱”がポイントです」(同)

“頭寒足熱”とは、文字通り、頭(上半身)を冷やして足(下半身)を温めること。東洋医学では、心身の不調を改善するための基本的な考え方なのだとか。

「たとえば、市販の冷却シートをおでこに貼ったり、水で硬く絞ったタオルをまぶたに乗せたりして、頭部を冷やしてください。精神的にもリラックスできて、心地よい眠りにつながります。一方で、暑いからといって薄着で眠るのはNG。夏こそ、吸湿性・通気性に優れた綿素材やガーゼ素材のパジャマを着用してください。冷えが気になる方は着脱しやすい靴下を履いて足元を温めてみることも大切です。むくみ解消には着圧ソックスなどを着用してみてもいいですね」(同)

ベッドルームでこだわるべきは照明!

パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズウエスト(90B-HC Type)

ベッドルームの照明は、ライトがもたらす睡眠の質への影響もあるのだとか。

「寝室のライトは暖色系のものをおすすめします。就寝前のリラックスタイムは暖色系に調節し、落ち着いた雰囲気を演出して下さい。きっとスムーズに入眠できるはず」(同)

夜に明るい光を浴びると、睡眠に必要な眠りホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、眠りの質が落ちてしまいます。眠る前には、できるだけ部屋を暗くしてリラックスしてください。真っ暗だと眠れない! という方は、光源が直接目に当たらず、柔らかな明かりの間接照明を置くのがおすすめ。オシャレなデザインの照明を選べば、ベッドルームのインテリアにも一役買ってくれます。

夕涼みのお散歩×お風呂の合わせ技で快眠を目指す

快眠のポイントは、ある時間にする適度な運動にも秘密があるのだとか。

「人間は、一日の中で一番体温が高くなる18時~20時頃に汗ばむくらいの運動をすると、夜の寝つきがよくなることが分かっています。激しいスポーツをする必要はありませんが、夏でも適度に身体を動かすことが大切です」(同)

日中は紫外線や熱中症などが心配ですが、日没後なら、軽いウォーキングなどで身体を動かすこともできますよね。

「私は夕食後、夕涼みを兼ねて、子どもと30分ほど散歩にでかけています。小さなお子さんの寝つきもよくなるので、おすすめです」(同)

もうひとつのポイントが入浴です。暑い夏こそ、シャワーで済ますのではなく、しっかりと湯船に浸かることが大切だそう。

「夏場のお風呂のお湯は38℃~41℃に設定して下さい。ぬるめのお湯に浸かることで、湯上り後には汗をかいて、体温がスムーズに低下し眠気を引き起こしやすくなります。また、就寝直前に入浴してしまうと、体温が上がって活動状態になってしまい寝つきを悪くしてしまうことも。夏場は就寝の2時間前には入浴を済ませて下さい」(同)

体温が下がりやすい状態に整えてあげるのが、快眠のカギ。鶴田さんが実践する、「夕食→散歩→入浴→就寝」という日々のルーティン、ぜひ真似してみて下さい。

いかがでしたか? 暑い夏も、快適な眠りをもたらすテクニックをご紹介しました。さっそく今夜から実践して、元気に夏を過ごしてくださいね。

鶴田さんの主賓する「+Sleep(プラススリープ)」
https://www.plussleep.com/