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長く使うことで、味わい深く。無垢テーブルの魅力とお手入れ方法

日光の紫外線や使うことによる傷で次第に劣化していくテーブルやイスなどの木材家具。でも、お手入れをすることで長く使える上、時が経につれてより味わい深くなるのが無垢材(天然木)の家具の特長です。無垢材は家具に形を変えても呼吸を続ける「生き物」。そんな、木の温もりを感じる「無垢材」の家具が好き! という方も多いのではないでしょうか。今回は、無垢材の魅力を大いに楽しめる無垢テーブルのお手入れ方法についてご紹介していきます。

表情豊か、一生付き合える無垢テーブルの魅力

無垢材は木目によって表情が一つ一つ違う「個性」が魅力。息をする有機的なものなので、暮らしに馴染み、温かさや潤いを感じられます。もう一つの大きな魅力が、お手入れ次第で一生使えること。量産されるテーブルとは違い、修理やメンテナンスができるので長い年月を一緒に過ごすことができます。

人気の樹種とそれぞれの個性について

テーブルに使われる樹種には様々なものがありますが、その中でも人気の高い3種を取り上げて紹介します。木目や色の個性で好みのものを見つけてみてください。

ナラ(オーク)

ナチュラルな色味で、いちばんオーソドックスな無垢材。固くしっかりしていて、その分、重量もあります。表面に現れる「虎斑(とらふ)」と呼ばれる縞模様は好みが分かれますが、これは高級なナラの証です。経年による変色では、色が濃くなり黄色味が増します。



ウォールナット

他の木より濃い、茶褐色が特徴。少し柔らかいため、ナラよりはキズが目立ちやすくなりますが、軽いという利点があります。希少価値があるため少し値は張りますが、高くても人気のある無垢材です。経年による変色では、色が濃くなっていくのではなく、色が褪せていきます。この色の変化こそが、ウォールナットの魅力の一つと言えます。



ビーチ(ブナ)

ウォールナットと同じく、ナラよりは柔らかい素材。柔らかいと言っても、家具として長く使うには十分な耐久性です。他の木に比べ、低価格で手に入りやすい無垢材。経年による変色では、色が濃くなり黄色味が増します。



「オイル塗装」や「ウレタン塗装」。塗装の種類による風合いの違い

テーブルの塗装によって、質感や風合いが大きく変わってきます。塗装ごとの特性を知っておきましょう。

オイル塗装(オイル仕上げ)

植物性のオイルを浸透させ、木の手触りや風合いを活かした仕上げ方法です。定期的なメンテナンスが必要ではありますが、多少のキズや汚れは家庭で手入れができるのが特徴。木そのものの「無垢材らしさ」を最も楽しめるのがオイル塗装です。

ウレタン塗装

表面にしっかり塗膜を張るため、キズや汚れがつきにくいのが魅力です。見た目や質感より、普段の使い勝手を優先したい方におすすめです。しかし、コゲやコップの輪染み(コップを置いた跡)がついてしまうと家庭での手直しができず、修理に出さなくてはならなくなるため注意が必要。

ラッカー塗装

古くから使われる、植物樹脂での塗装方法で、民芸家具などにも用いられています。ウレタン塗装のように表面に塗膜を張りますが、ウレタンほど硬い膜ではありません。しっとりとした仕上がりで、木目が際立つため温もりを感じられます。

知っておきたい、無垢テーブルのお手入れと取り扱い方

無垢テーブルには、塗装の種類によってお手入れ方法が違います。知っておきたい基本的な注意点もあわせて、長く使っていくためのポイントを紹介します。

オイル塗装のテーブルは水拭きNG

オイル塗装のテーブルは水拭きを避けましょう。浸透させているオイルまで拭き取ってしまうため、せっかくの塗装が薄くなっていってしまいます。表面のコーティングが丈夫なウレタン塗装は、水拭きや洗剤・アルコール除菌もOK。ラッカー塗装の場合は、水拭きをするなら柔らかい布のほうがいいでしょう。普段のお手入れは基本的に乾拭きで、表面のほこりや汚れを落としましょう。

エアコンやヒーターの近くは乾燥しすぎの原因に

湿気を吸ったり吐いたり、無垢材は「膨張」と「収縮」を繰り返すものです。湿度の高い梅雨時は水分を吸収し、板が伸びた状態に。そして冬には水分を放出し、板が縮んだ状態になります。乾燥させすぎると板面が割れてしまう恐れがあるので、それを防ぐためには、エアコンやヒーターのすぐ近くに置かないようにしましょう。

無垢テーブルのシミを予防するには「水気」と「熱」に注意

無垢材のテーブルにとって、水分は大敵です。濡れたコップなどを直接置くと輪染みの原因になるので、コースターを敷くようにしましょう。また、コゲの原因となるような熱い鍋なども直接置かず、鍋敷きを使ってください。

テーブルマットを敷くなら、無垢材専用のものを

無垢テーブルにマットを敷きっぱなしにする場合は、家具店などで購入できる「無垢材専用」のマットを使うようにしましょう。一般的なビニールマットでは、木が呼吸できず割れや変色につながる場合もあります。せっかくの無垢材。テーブルはマットを敷かずにそのまま使用して、キズは愛着として楽しむのもいいですね。

オイル塗装のテーブルのメンテナンスとキズの補修方法

オイル塗装のテーブルは、表面がかさついてきたら蜜蝋ワックスを塗りましょう。年に2回程度、湿度が高くなる梅雨入り前や、乾燥する冬の前に行うのがおすすめです。自分でメンテナンスを行うことで、さらに愛着が深まりますよ。

多少のキズや汚れもオイル塗装のテーブルならご家庭で補修が行えます。メンテナンスに必要なアイテムをセット販売しているお店もあり、手軽に入手できます。ただし、ウレタン塗装やラッカー塗装のテーブルの補修は修理に出す必要があります。

メンテナンスグッズをセット販売していることも

オイル塗装のテーブルの場合、物を落としたり、へこんでしまったキズには水分を与えることで膨らます応急手当をします。キズ部分に水分を含ませたティッシュや布を置いておくと、だんだん膨らんできます。深めのキズなら、やすりがけしてから濡れた布を置き、上からアイロンを当ててください。

長い年月をともに過ごすことで生まれる味わい

無垢テーブルは長い年月をかけて自然と味わい深くなります。たとえば、手でよく触る場所はツヤが出やすくなるなど、テーブルのなかでもいつも家族が使う場所だけツヤが出たり、「我が家だけ」の風合いとなっていきますよ。

デンマークでは、家具は子や孫に「引き継ぐ」ものという文化があるそうです。手入れをするたびに味わい深くなり、愛着が湧く無垢素材の家具。大切に使ってきたテーブルをお子さんに、いつかはお孫さんに引き継ぐのも素敵ですね。

「ものは古くなるのが当たり前」と考える経年劣化の発想とは反対に、時の経過とともに価値を高めていくことを目指す「経年優化」は三井不動産レジデンシャルが掲げる理念です。時を超えて豊かさを深める暮らしを、始めませんか。

取材協力:飛騨の家具館 名古屋

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